こてつばあちゃんの奮闘記

勇気と楽しい日々をお届けします

むずかしいことを……ゆかいに 井上ひさしさんに学ぶ

 今日も今日とて、朝日新聞に掲載されていた「今を照らす 井上ひさし」と題した記事からの思いを記したくなりました。私は恥ずかしいのですが、故井上ひさしさんのことは写真で顔と名前が一致している程度で全く知りません。ましてや井上ひさしさんについて、自分が文字にする機会がこようとは思ってもいませんでした。新聞のお陰でこうして「考える」機会を得たことをうれしく思っています。

  井上ひさしさんは、10年前の4月9日に亡くなられたとのことです。「生き生きとした日本語で、奇想天外な物語や趣向を凝らした評伝劇を紡いだ」との記述が新聞にありました。庶民の目線を貫かれ、人を、家族を、社会を、国家を、戦争を、平和をえがきつづけた作家・劇作家であったとインターネットに文言がありました。

 むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに、そしてゆかいなことはあくまでゆかいに

 とても深くて心に沁みることばですが、井上ひさしさんがいつも話しておられた言葉だそうです。難しいことを愉快に話してもらえたら、理解しやすくてもっと聞きたい、その先を知りたい……と、どんどん学びが深くなり、自分で考える力も自ずとついてくる気がしますね。新聞の中で作家の若竹千佐子さんは、悲しい物語でも最後は希望で終わらせる作家であったと記しています。

 難しいことをやさしく伝えることは素晴らしいことですが、実行しようとするとなかなか難しいですよね。第一に膨大な学びをしなければやさしく伝えることはできないでしょう。やさしいことをふかく……も同様で、1を話そうとしたら100くらい知っていなければふかく話すことができません。愉快に話すにはさらに200も500も学んでいなければできないように思います。

 でも、私は恐れないことにします。自分の知っていることを、自分が伝えたいと思うことを「伝えよう」という思いを込めて話すことを第一としたいと思っています。